• 2022年11月23日
  • 2022年11月24日

文様の種類

着物の文様とは、着物、帯、和装小物に見られる連続した図柄のことです。連続した図柄とは、洋服や壁紙などに多く見られるパターンのことです。それらのモチーフに特別な意味があったり人々から親しまれているものを、着物の文様と呼びます。 世界文化社から出ている『きものの文様』には、400以上の文様が登場します。それらは9個のカテゴリーで分類されています。 植物、自然、動物、器物、割付、正倉院、有職、名物裂、光琳 植物、自然、動物までは分かりやすそうですが、それ以外は難しそうですよね。でもご安心ください。日本で暮らしている方なら一度は目にしたことのある、意外と身近なものばかり。 まず、9個の分類の特徴を覚えましょう。その後は気になった文様を調べる習慣をつけるだけで、自然に文様の知識が身につきます。 植物文様 松、竹、梅、桜、椿、藤など。四季の草花は季節感を表すことができます。 自然文様 月、星、雲、霞、雨、雪、波、流水、風景など。動物や植物との組み合わせもよくみられます。 動物文様 龍、鳳凰、麒麟、亀、鶴などの鳥類、魚介類。 器物文様 扇、文箱、色紙、短冊、楽器、御所車、など道具や生活用具を文様化したもの。 割付文様 文様を構成する方法の一つ。同じ文様を前後左右に連続させて割り付け。三角を割り付けた鱗紋(うろこもん)など。 正倉院文様(飛鳥・奈良時代) 東大寺の倉庫である正倉院に数多く残された宝物や法具を文様化したもの。 有職文様(平安時代) 平安時代からの公家階級の装束や調度品に用いられた伝統的な文様。「有職」とは、博識があり教養豊かなこと。 物裂文様(室町・桃山時代) お茶席などでみられる裂(きれ)のこと。貿易品が多い。茶器の仕覆(しふく)や掛軸の表装などに用いられる。 光琳文様(江戸時代) 琳派の画風の文様のこと。尾形光琳(琳派代表)に由来して光琳文様と呼ばれています。 1~4は固有名詞で分類、5はデザインで分類、6~9は時代で分類しています。   それでは、実際に着物の柄を見てみましょう。 この文様は、「若松と小花の唐草」「小花があしらわれた松唐草」などと呼びます。唐草と松の二つの植物文様と小花が組み合わさっています。 松の文様の中には、「若松」「老松」「五葉松」などがあります。【B】の拡大写真の印部分を見ると、枝先に新芽が出ているデザインになっています。これは若松の文様の特徴です。面白いことに、雪の文様にも同じ特徴が見られます。雪の結晶の形を花のように文様可した「雪花」です。松と雪を合体しているのかもしれません。   次は、単衣の訪問着を見てみましょう。 この着物は、友人の結婚式のために誂えた単衣の訪問着です。【D】の拡大図を見ると、雲取りの中に光琳松とよばれる文様があります。草花は、琳派の酒井抱一の「四季花鳥図」から文様化したものと思われます。次の画像と比べてみてください。 最後に、吉祥文様とついて説明します。縁起がいいとされる文様のことをまとめて吉祥文様と呼びます。9個の分類の中にいくつもの吉祥文様が存在します。 今後も少しずつ、お気に入りの着物の文様を調べて具体例を加筆していく予定です。  

  • 2022年9月23日
  • 2022年9月23日

帯の種類

帯は大きく3つ、「織り」「染め」「刺繍」に分けるのが一般的です。 「織り」と「刺繍」の見分け方ですが、「織り」は緯糸(よこ向きの糸)が全部、同じ方向です。「刺繍」は糸の目がランダムになっています。   形状で分類した場合も、まずは大きく3つに分けてから細かく分類するのがおすすめです。 ・袋帯・名古屋帯・半幅帯など   三つの帯の大きな違いは、袋帯はお太鼓の部分が二重になり、名古屋帯は一重。半幅帯は帯まくらなどの小物を使わずに結べます。 【袋帯】表に模様があり、裏は無地布。振袖、留袖、訪問着などに。 【名古屋帯】胴に巻く部分は半分に仕立ててある。小紋や紬などに。 【半幅帯】帯幅が普通の帯の約半分(15センチ)に仕立てられている。浴衣など。織り柄によっては華やかな着物にも合わせられる ここまでをしっかり整理できてから、他の種類の帯を追加していきます。   ・丸帯(表にも裏にも模様がある豪華な帯。花嫁衣装、振袖、留袖に) ・袋名古屋帯(お太鼓部分を二重にしてかがった名古屋帯。袋帯に見えるので、名古屋帯よりも格を上げたいときに) ・昼夜帯(リバーシブルの帯。カジュアルなものから法事用まで様々なタイプがある) ・角帯(男性用のの帯) ・兵児帯(男性用の普段着や浴衣の帯)   次回は「文様の種類」を予定しております。帯の格は、技法と形の種類よりも、柄や文様で変わります。基本の文様を押さえておけば、様々なシチュエーションのコーディネイトを考える時に役立ちます。  

  • 2022年8月23日
  • 2023年1月14日

着物の種類

着物には、どのくらいの種類があるのでしょうか。基本の名称を知っていても見分けがつかない着物がたくさん存在します。この記事では、着物初心者の方や久しぶりに着物を着られる方が迷ったときに、目を通すだけで素早く判断ができるようにまとめました。 種類は大きく分けて二つ まず、着物の種類の入り口について簡単に説明します。大きく分けると二つだけ。 一つは「染めの着物」、もう一つは「織りの着物」です。 「染め」は白生地に日本画のような絵模様を染めたものです。「織り」は糸を先に染めてから生地を織ったもので、模様は違う色の糸の組み合わせで表現します。 それでは、「染めの着物」と「織りの着物」をさらに細かく分類してみましょう。「染めの着物」は7種類、「織りの着物」は2種類に分類することができます。全部で9種類です。なぜ、「染めの着物」のほうが種類が多いのかといいますと様々なルールがあるからです。 次のマトリクス図は、9種類の着物を着ていく場所や格式の違いで配置してみました。横に広がる青の矢印はドレスコード、下から上に伸びるピンクの矢印は格の高さを表しています。   図を見ると、「染めの着物」が格の高い方に集まっています。「織りの着物」の中にも格の高いものがありますが、まずは大まかに、「染めの着物」は「織りの着物」よりも格が高いと覚えておきましょう。なぜ、「染めの着物」のほうが格が高いのかといいますと、柔らかくて滑らかな生地に描かれた華やかな柄が格式の高い場にふさわしいからです。 さらに、着物の柄や技法や合わせる帯によって、この図よりも大幅に変わることがあります。はじめのうちは欲張らずに、礼装だけ気をつけておけば大丈夫です。この次の一覧表は、格の高さ順に並べ、それぞれの特徴です。左端の黒留袖が一番格の高い着物になります。 礼装について 礼装とは、第一礼装(フォーマル)、準礼装(セミフォーマル)、略礼装(インフォーマル)、に分けられます。まずは基本を覚えましょう。  第一礼装:黒留袖、色留袖、振袖  準礼装 :訪問着、付け下げ、色無地  略礼装 :江戸小紋、大島紬など 黒留袖以外は、紋の数や有無で格が上下したり、昔決められたルールが時代に合わせて変化してきています。集まる人たちの考え方によってルールがゆるくなることも。トランプの「大富豪」もローカルルールが色々あるので、ゲームの前にルールを決めますよね。着物の格も同じような感じです。心配なときは、ご一緒される方や会場に聞いてみましょう。 まとめ 着物は大きく分けて「染め」と「織り」の二種類。礼装のルールはご一緒される方や会場に聞くのが安心です。 いろんな着物に触れていくうちに目が鍛えられ、いつの間にか自分なりの判断できるようになる日がやってきますので、はじめのうちは焦らないこと。「この着物はこのシチュエーションにふさわしいかしら?」と不安になったときは、背筋を伸ばして堂々と振る舞ってみてください。すると、なんだかふさわしい着物に見えてしまうのが着物の魅力の一つです。