着物には、どのくらいの種類があるのでしょうか。基本の名称を知っていても見分けがつかない着物がたくさん存在します。この記事では、着物初心者の方や久しぶりに着物を着られる方が迷ったときに、目を通すだけで素早く判断ができるようにまとめました。
種類は大きく分けて二つ
まず、着物の種類の入り口について簡単に説明します。大きく分けると二つだけ。
一つは「染めの着物」、もう一つは「織りの着物」です。


「染め」は白生地に日本画のような絵模様を染めたものです。
「織り」は糸を先に染めてから生地を織ったもので、模様は違う色の糸の組み合わせで表現します。
それでは、「染めの着物」と「織りの着物」をさらに細かく分類してみましょう。
「染めの着物」は7種類、「織りの着物」は2種類に分類することができます。全部で9種類です。
なぜ、「染めの着物」のほうが種類が多いのかといいますと様々なルールがあるからです。
次のマトリクス図は、9種類の着物を着ていく場所や格式の違いで配置してみました。
横に広がる青の矢印はドレスコード、下から上に伸びるピンクの矢印は格の高さを表しています。

図を見ると、「染めの着物」が格の高い方に集まっています。
「織りの着物」の中にも格の高いものがありますが、まずは大まかに、「染めの着物」は「織りの着物」よりも格が高いと覚えておきましょう。
なぜ、「染めの着物」のほうが格が高いのかといいますと、柔らかくて滑らかな生地に描かれた華やかな柄が格式の高い場にふさわしいからです。
さらに、着物の柄や技法や合わせる帯によって、この図よりも大幅に変わることがあります。はじめのうちは欲張らずに、礼装だけ気をつけておけば大丈夫です。この次の一覧表は、格の高さ順に並べ、それぞれの特徴です。左端の黒留袖が一番格の高い着物になります。
礼装について

礼装とは、第一礼装(フォーマル)、準礼装(セミフォーマル)、略礼装(インフォーマル)、に分けられます。まずは基本を覚えましょう。
第一礼装:黒留袖、色留袖、振袖
準礼装 :訪問着、付け下げ、色無地
略礼装 :江戸小紋、大島紬など
黒留袖以外は、紋の数や有無で格が上下したり、昔決められたルールが時代に合わせて変化してきています。集まる人たちの考え方によってルールがゆるくなることも。トランプの「大富豪」もローカルルールが色々あるので、ゲームの前にルールを決めますよね。着物の格も同じような感じです。心配なときは、ご一緒される方や会場に聞いてみましょう。
まとめ
着物は大きく分けて「染め」と「織り」の二種類。礼装のルールはご一緒される方や会場に聞くのが安心です。
いろんな着物に触れていくうちに目が鍛えられ、いつの間にか自分なりの判断できるようになる日がやってきますので、はじめのうちは焦らないこと。「この着物はこのシチュエーションにふさわしいかしら?」と不安になったときは、背筋を伸ばして堂々と振る舞ってみてください。すると、なんだかふさわしい着物に見えてしまうのが着物の魅力の一つです。